〜自然な風が心をそよがす〜 うちわ展に寄せて
日本の住まいは夏を旨としていましたが、現在はオールシーズン対応の住まいとなり、縁側でうちわを仰ぐ姿は無くなり、縁台で将棋を指す姿を懐かしく思い出します。生活環境も四季折々の風情や趣を、楽しむことも無くなってしまいました。
「うちわ」は昔、大きな葉を仰いで風を送ったという事から、「打つ葉」といわれたと伝えられています。
その様な中で、せめて、夏の風情を味わって頂きたく、日本剪画協会では、毎夏、「うちわ」に剪画で涼風を描いて、ご高覧頂いております。
日本剪画協会会長 石田良介
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