今年もベルヴューコミュニティカレッジで秋祭りが開催されました。秋祭りは、例年通り、太鼓や剣道、合気道などのデモンストレーション、生け花、盆栽、書道などの展示、子供用のヨーヨー釣りや浴衣コーナーなど多彩なプログラムが行われ、私も剪画のコーナーを設けました。例年にも増して大勢の方が来て下さって、大成功です。
今年、私にとってとても嬉しかったのは、去年訪れて下さった方が「また来たわよ。」と声をかけてくださったり、兵庫ビジネスカルチャーセンターを通して担当した単発クラスに参加して下さった方が、「やっぱりあなただったのね。」と来て下さって、懐かしい再会を果たしたことでした。
また、驚いたことに、春に「日本語を学ぶ高校生の2泊3日キャンプ」で担当したクラスの高校生が来てくれました。
「あのクラスで仕上げた作品を、お父さんのお誕生日のプレゼントとして贈ったんです。とても喜んでくれたので、母の誕生日にも何か作りたいんです。」と言って黒和紙やナイフを買って行ってくれました。
また、もう一人の子は「あれはすっごく難しかったのよー!もうやりたくないわ〜」と一緒に来ていたお母さんに一生懸命説明しています。忘れもしない、彼女は、そのキャンプでクラスを取ってくれた約10人の中でも一番苦労した子で、ボランテイアの日本人の方が横につきっきりで手伝ってくれて、やっと仕上げることができたのでした。その折には「もうちょっと簡単な図案も用意しておくんだった」と反省しました。シンプルな、衣桁にかけた着物のデザインだったのですが、若い人がみんな手先が器用なわけではないんだなあと申し訳なく思ったのです。
ある白人の小学生の女の子は、「興味があるから何か買いたいけど、どれも高すぎるなあ…」と長時間思案顔で、さいふの中身と相談後、一番小さい色紙を買って行ってくれました。残念ながらゆっくり話す時間がなかったのですが、どんな風に興味を持ってくれたのだろうと、ありがたい気持ちになったと同時に、その可愛い仕草がとても印象に残りました。
その他シアトル駐在の日本領事の方や、海外赴任中の家族子弟のための日本語学校の先生方など様々な方にもお会いしました。もう一方の切り絵の方も展示していらっしゃって、「おなじ手法でも随分印象が違いますね〜」という感想を頂きました。
今回も協会の皆様始め、沢山の方々ののご協力で様々な作品を展示させて頂き、こんな成功を収めることができました。
心から感謝申し上げます。ありがとうございました。
(谷本佐智)
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