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 「剪画展」
 2004年2月20日(金)〜3月3日(水)  於:ギャラリー風庵
ギャラリー風庵外観 会長作品と剪画の説明 外光を入れた柔らかい照明
剪画の説明をする菅谷会員 展示風景1 展示風景2
出展者:石田・大月・竹内・梶田・青山・菅谷

岐阜・各務原駅から山間のパークウェイを来るまで走ること10分、法福寺に着いた。
車を降りるとロウバイの香りを連れ立った風が心地よく通りぬけ、いつの間にか法福寺の一角に建てられたギャラリーを包み込むように、風の庵ができていた。

ギャラリー風庵のドアを開け、茶房スペースからアンティークギャラリーを抜けると、企画スペースに石田会長の作品「露地の涼風」が目に入ってきた。木のぬくもりと窓から差し込むやわらかい日差しが、心まで解きほぐしてくれるような空間。石田会長・大月副会長・竹内さん・梶田さん・青山さんの作品が次々と目に飛び込んで来ると、大先輩方と自分の作品が同じスペースに飾られていることが不思議ですらあった。
このギャラリーでは、壁面意外の空間の使い方も工夫されている。テーブルとイスを利用した場所に大月副会長の色紙サイズの作品が飾られている様子が、この場所にとてもマッチしていて、下見をしたのではないかと思わせるほどだった。

11時を過ぎる頃から、この庵の茶房でお茶や懐石料理を楽しみにいらしたご婦人方が、次々と「剪画展」をのぞきに来た。作品を鑑賞し始めると、すぐに質問責めが始まった。自分の作品ならいざ知らず、高度なテクニックを駆使した5人の作品の質問に答えるのは冷や汗ものだった。

わずか2時間半の滞在ではあったが、「風庵」でいろいろな出会いをいただき、この素晴らしい空間に作品を飾らせて頂いたことの喜びを噛みしめながら、次の目的地へ向かった。
雪の高山線で「おわらの里」越中八尾に着いたときは、雪をオレンジ色に染めながら夕日が沈むそのときであった。

(菅谷 茂)

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事務局より

この風庵ギャラリーでの作品展開催の形式は、剪画協会にとっても初めての試みです。
協会のホームページをご覧になった風庵のスタッフから連絡を頂き、冬のギャラリーが空いている期間に剪画展を開催できるかどうかという打診を受けました。

できるだけギャラリー側にも作家側にも協会側にも負担が少なく、皆さんに作品を楽しんで頂きたい…ということで、条件をすりあわせて今回の作品展に至りました。作品送付はそれぞれの作家負担、出展依頼や連絡の取りまとめ、タイトル札制作・剪画の説明等の展示物は協会の負担、展示にかかわる作業と返送はギャラリーの負担。そして絵の販売が成立した時はギャラリーと作者がそれぞれの割合を受け取る…。そして様々な角度から剪画を楽しんで頂くために、絵葉書や関連書籍の販売もお願いしました。

出展者は地元近くで活発に活動している方や、絵葉書等を制作して、より広範に活動していらっしゃる作家にお願いしました。事務局からは一度下見におじゃましましたが、地理的に遠く、作品展中におうかがいはできそうにありません。そんな中、菅谷氏が旅の途中に、スケジュールを調整してギャラリーに立ち寄って下さいました。

剪画を多くの方に知って頂き、鑑賞して頂くという趣旨のもとに、剪画協会の作家の方には快くご協力頂きました。風庵のスタッフの方も連絡を頻繁に取り、展示に工夫をこらして下さいました。

この作品展の関係者の全ての方々に感謝の意を捧げます。今後もこういった形で全国で作品展を行い、より多くの方々に剪画を楽しんで頂けたら…と心より願っています。

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