日本剪画協会 出版物
ホーム
剪画とは…
協会からのお知らせ
作品展より
出版物
日本剪画協会について
会員の作品
 「せんが抄」 50号より

剪画と私のこれから

剪画協会会員

剪画 石田良介
サイトマップ
■ 群馬 石川照子
 「せんが抄」第1号からいる私にとって剪画は生活の一部になっており、仕事であり趣味であり、一日の大半はアトリエにいる。丸太の梁のある古い民家(?)とまではいかないが、土壁のせいか夏は涼しく、冬は暖かく、おばあちゃんたちの格好のサロン(?)。おいしいお菓子を持ち寄り、おしゃべりをしたり、お茶を飲んだり、話の種はやっぱり剪画。
 新聞の切り抜きを持て来て「これ何とか切れるようにならない?」「友達のお見舞いに切ってあげたいのだけれど」「じゃちっと待ってて」「花の形は輪郭をとった方がいいね。枝とのつながりもいっし」「なかなかいいわね」。
 それから小一時間サックサック、カッターの切る音とラジオのBGMだけ。
 「これでいい?」「そうねこっちも少し切り込んだらバラがやさしくなるかも」「はい」。
 この時ばかりは先輩も生徒になっている。
 「わーできた、春が来たって感じ」「色紙に貼って、明日持っていきます」「元気出るかもね」。
 これは、ある日の一コマ。人に喜んでもらえばこちらも嬉しい。人から人へ剪画の楽しさが伝わってゆけば良いのではないかと思っています。


■ 岐阜 梶田恒男
 剪画の仲間に入れていただいてやがて十年になろうとしています。
 まだまだ作品は未熟なものですが、白と黒にこだわって今日まできました。色を配した素晴らしい作品を観るたびに私も…と思わない訳ではありませんが、色を感じさせるような作品ができればいいなーと、これからも当分この方向で精進しようと思っています。
 そして今年11月始めに、友人(水彩画)と二人展を行いました。
 私は剪画と銘打って30点ほど展示しましたが、多分剪画について質問が出るだろうと、制作過程を示して対応することにしました。案の定、多くの方から剪画の説明を求められました。
 皆さん「切り絵」についてはかなりご存じの様でしたが、私の作品とはかんり隔たりを感じられた様でした。「剪画」という言葉すら知らない地域の方々に、剪画を理解していただくことが、これからの私に課せられた大きな課題であることを痛感させられました。
Copyright(c) 2002 Japan Senga Association All rights reserved