落ち着いた雰囲気のアメリカンクラブの玄関ギャラリーでの作品展です。洋式のホールの両側に展示された剪画は、不思議にしっくりとこの雰囲気に馴染んでいます。
展示は3つのテーマに沿って行われ、「街並みシリーズ」、「月夜野シリーズ」、「谷根千シリーズ」と、それぞれに作者の作品のテーマに沿って日本の風景を紹介する構成になっています(作品内容については“石田良介のページ”をご参照下さい)。
レセプションではアメリカンクラブのメンバーを中心とした多くのお客様がおいでになり、和やかな雰囲気の中で行われました。剪画の技法について、下町の風景について、そして日本の文化について…様々な質問や、文化についての談義が飛び交っています。そして、中盤に行われたスピーチはそれぞれに日本語・英語の通訳付きでした。お互いの文化について理解を深める時に、美術や音楽を目の当たりにしながら説明し、意見を交換することは、とても効果的な方法だとあらためて実感しました。
また、会期中、アメリカンクラブ主宰で作品のモチーフとなった街で「谷中ツアー」が開催されました。東京の下町を歩きながら紹介するツアーは、すぐに定員になってしまい、追加ツアーも行われる程好評を博しました。
(小野寺マヤノ)
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